ドローン道路使用許可は必要?撮影時の申請手順

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ドローンの法律・飛行ルール

路上での離着陸や道路上空の撮影は可能なのか。
警察の道路使用許可はいつ必要でどのくらい前に申請するのか。
さらに航空法や自治体条例との関係はどう整理すべきか。
本稿では現場オペレーションに精通した視点で許可の要否判断から申請書作成のコツ、安全対策、関係各所との調整方法までを体系的に解説します。
最新情報です。
初めての方でも迷わず段取りできるよう具体的なチェックリストと雛形の要点も提示します。

ドローンの撮影で道路使用許可は必要か

道路使用許可は道路交通法に基づき警察が管理する手続きです。
ドローン撮影が道路の通行を妨げたり占用に当たる場合は原則として必要になります。
一方で完全に私有地内からの飛行で道路の通行や安全に影響を与えない場合は不要となるケースもあります。
まずは道路使用許可と道路占用許可の違いを理解し、典型シーンごとに要否を判断することが重要です。

加えてドローンは航空法や小型無人機等飛行禁止法、自治体条例など複数法令の適用を受けます。
道路使用許可の有無にかかわらず、航空法上の飛行許可承認や安全基準の遵守が必要となる場面が多い点にも注意してください。

道路使用許可と道路占用許可の違い

道路使用許可は警察の許可で、通行の妨害や工事、撮影等のために道路を使用する行為を対象とします。
道路占用許可は道路管理者の許可で、器材など物件を道路の地上や空間に継続して設置する行為が対象です。
ドローン撮影では両方が必要になることがあります。

違いを整理すると次のとおりです。

項目 道路使用許可 道路占用許可
根拠 道路交通法 道路法
所管 警察署 長 道路管理者 国 県 市町村
主な対象 撮影での通行の妨害 交通規制
離着陸のための区画設定
三脚バリケード仮設台などの設置
長時間の仮設物占用
典型例 車線規制 歩行者通行規制 誘導員配置 コーン看板照明架台の連続設置
必要性 通行に影響がある場合 物件を継続設置する場合

必要となる典型シーン

次のようなケースでは道路使用許可が必要になる可能性が高いです。

  • 車道や歩道を部分的に区画し離着陸場を設ける
  • コーンやバーを設置し一時的に通行を制限する
  • 誘導員を置いて車両や歩行者の流れを制御する
  • 撮影のために一定時間同一地点の上空を占有する

これらは通行の自由を妨げる使用に該当し、警察の協議と許可が求められます。

不要となるケースと判断基準

次の条件を満たす場合は道路使用許可が不要となることがあります。

  • 離着陸は私有地で行い道路には一切立ち入らない
  • 道路上空の滞空は行わず上空侵入もない
  • 通行帯や歩道の通行を一切妨げない
  • 器材の設置は敷地内に限定し道路にはみ出さない

ただし現場の状況や警察の運用で判断が分かれるため、境界が近い場合は事前相談を推奨します。

航空法など他法令との関係

道路使用許可が不要でも、航空法の飛行ルールは常に適用されます。
人口集中地区での飛行や第三者から30メートル未満の接近、夜間飛行、目視外飛行などは事前の許可承認が必要になり得ます。
機体の登録とリモートIDの発信、飛行日誌の記録など基本事項も忘れずに整備しましょう。

また、国有地や公園内の道路は施設管理者の使用承諾や自治体の条例に基づく手続きが必要になることがあります。
現地の管理主体を早期に特定し並行して調整することが効率的です。

道路使用許可の申請手順と書類

道路使用許可は撮影場所を管轄する警察署の交通課が窓口です。
一般に申請書 図面 現場写真 安全計画などを提出し、必要に応じて事前協議を経て審査されます。
撮影目的での使用は期間や時間、規模が明確であることが重要です。

申請先と審査の流れ

流れは次のとおりです。

  1. 管轄警察署を特定し事前相談を行う
  2. 申請書と添付資料を準備し提出する
  3. 内容審査と必要に応じ現地確認や補正
  4. 許可証の交付 条件の確認 料金納付
  5. 撮影当日は許可証携行と条件遵守

地域により事前協議や調整会が求められる場合があります。
複数路線や広域にまたがる場合は一括協議が可能かを早めに確認しましょう。

申請書の書き方と添付資料

申請書には目的 日時 場所 使用方法 交通対策の概要を明確に記載します。
添付の基本セットは次のとおりです。

  • 位置図 広域図
  • 平面図 射程と安全区画を記載
  • 交通規制図 コーン看板誘導員の配置
  • 現場写真 注記入り
  • 安全運航計画書 体制 連絡網 代替案
  • 損害賠償保険の証明書面
  • 航空法の許可承認写し 該当時
  • 道路管理者の使用承諾 占用が絡む場合

図面は通行者にも直感的に伝わる表現が望ましく、色分けと凡例を統一すると審査がスムーズです。

期間と手数料の目安

提出から交付までの期間は内容により変動しますが、撮影用途でも余裕を持って1週間以上のリードタイムを確保するのが安全です。
大規模規制や複数機運用ではさらに時間を要します。
手数料は各地域の規則で定められ、数百円から数千円台が一般的です。
複数日に及ぶ場合や路線数が多い場合は合算となることがあります。

許可条件と遵守事項

許可には時間帯 区画範囲 最高高度 誘導員人数などが条件として付されます。
車両の通行を完全に止める全面通行止めは原則困難で、片側交互通行や歩行者の安全通路確保が求められます。
条件違反は許可取消や再申請の対象となるため、現場責任者が全員に周知徹底してください。

ポイント
条件に変更が生じる場合は無断で運用せず、必ず事前に警察へ連絡し指示を仰ぎましょう。
小変更でも図面差し替えが必要になることがあります。

撮影現場の安全管理と交通対策

許可取得と同じくらい重要なのが、現場での安全運用です。
第三者との分離確保 予期せぬ乱入対策 ロストリンク対処など、ドローン特有のリスクを交通対策と一体で設計します。

区画整理と誘導員配置

安全区画は機体重量 風環境 飛行モードを踏まえ十分な余裕を取りましょう。
第三者進入の可能性がある箇所にはコーンとバーで物理的境界を設け、見通しの悪い交差点部分は誘導員を重点配置します。
誘導員には無線機を配布し機体オペレーターと常時連携できる体制が有効です。

交通の妨害を避ける運行計画

車両のピーク時間帯や通学時間を避け、短時間の断続運用で通行影響を最小化します。
航路は道路の長手方向に平行に取り、旋回は私有地側の安全空域で実施することで車道上空の滞空を抑制できます。
急な風向変化に備え代替の撮影アングルと撤収動線も用意しましょう。

事故時の連絡体制と保険

機体トラブルや接触事故に備え、連絡先リストと初動手順を現場で携行します。
対人対物の損害賠償保険は限度額を十分に設定し、道路物件やガードレールなど公共物の損害もカバーできる内容を確認しましょう。
近隣からの苦情や通報にも迅速に対応できる受付窓口を明確にしておくことが大切です。

よくある質問と落とし穴

現場で頻出するグレーゾーンや勘違いを整理します。
事前に把握しておくことで申請や当日の運用リスクを大幅に下げられます。

歩道や公園道路での対応

歩道での離着陸や機材設置は通行に影響を与えやすく、原則として道路使用許可の対象です。
公園内の園路は道路法の道路ではないことがありますが、管理者の許可や条例の申請が必要です。
撮影可否と手続きを必ず管理者に確認しましょう。

小型機や短時間なら不要か

重量が軽い機体や短時間の撮影でも、通行への影響があれば道路使用許可は必要です。
航空法の免除要件と道路使用の要否は別次元の判断である点に注意してください。
短時間であっても区画や誘導員を置く場合は事前協議を行いましょう。

私道や管理道路の場合

私道は道路交通法の適用外となることがありますが、通行実態や管理形態により扱いが異なります。
関係者以外も常時通行する場合は公道同様の配慮が求められることが一般的です。
所有者 管理者の書面同意を取得し、必要に応じて警察へ相談しましょう。

共同申請と再申請のコツ

制作会社と空撮事業者が共同で行う場合、申請者 代表者 現場責任者の役割を明確化します。
日程変更や気象理由の延期は早めに再申請 期間変更届を行い、許可条件の範囲内で柔軟に対応できる組み立てにしておくと安心です。

許可を取りやすくする書式とチェックリスト

審査のポイントは安全と交通への影響を定量的に示すことです。
図面と計画書を整え、誰が見ても安全確保の仕組みが理解できる資料を用意しましょう。

平面図と危険予測シート

平面図には離着陸地点 航路 高度帯 安全区画 第三者動線を明確に記載します。
危険予測シートでは風突風 電波干渉 迷入者 車両逸脱などのリスクと対策を一対で記載します。
撤収や緊急着陸ポイントも併記すると評価が高まります。

安全運航計画書の要点

運航計画書には要員体制 資格 飛行モード 点検とチェックリスト 通信系統を記載します。
機体登録番号 リモートIDの発信方法 飛行記録の管理手順も明示します。
夜間飛行や目視外飛行を伴う場合は追加措置を具体化しましょう。

住民周知と掲示物の書き方

近隣周知はトラブル回避に有効です。
ポスティングや掲示では日時 目的 連絡先 安全対策を簡潔に記載し、プライバシー配慮と撮影範囲を明確にします。
当日は現場看板に許可番号と責任者連絡先を掲示します。

事前チェックリスト

  • 管轄警察署と道路管理者の特定
  • 申請図面 現場写真の用意
  • 航空法の許可承認の要否確認
  • 保険の補償内容確認
  • 誘導員手配と無線機準備
  • 近隣周知と掲示物作成
  • 予備日と代替カットの設定

他に必要な許可・同意・通報

道路使用許可はパズルの一片に過ぎません。
航空法や施設管理者の同意、条例手続きなどを漏れなく揃えることで、はじめて合法かつ安全な運用が成立します。

航空法の飛行許可承認と包括申請

人口集中地区での飛行や第三者から30メートル未満の接近、夜間 目視外の飛行などは事前に許可承認が必要です。
定型の運用が多い事業者は包括申請を活用すると効率的です。
機体登録とリモートIDの発信、操縦者技能の証明やマニュアルの整備も合わせて準備しましょう。

物件投下や夜間飛行などの追加条件

物流実証など物件投下を伴う場合、追加の安全措置と承認が求められます。
夜間飛行では識別灯の装備と航路確保、補助者の配置や明るさ確保が条件になります。
道路上空での長時間滞空は避け、必要最低限の時間にとどめてください。

地権者の使用同意と施設管理者調整

離着陸地が私有地の場合は所有者の使用同意が必要です。
河川敷や港湾などの管理地は所管行政との調整を要します。
占用が絡む場合は道路管理者の許可や協議を並行して進めます。

自治体条例や公園条例の手続き

自治体によっては公園や観光地でのドローン使用に関する独自の条例や要綱があります。
撮影の可否、申請窓口、占用料の有無など運用が異なるため、早期の確認が重要です。
行事撮影では主催者の許可と観客保護計画の整合も求められます。

まとめ

ドローン撮影で道路使用許可が必要かどうかは、通行への影響と設置の有無で判断します。
離着陸や区画設置 誘導員配置など道路の機能に関わる場合は警察の道路使用許可、物件の継続設置がある場合は道路占用許可が関係します。
これに航空法の許可承認や管理者の同意が加わります。

実務では早めの事前相談と、分かりやすい図面 安全計画 近隣周知が審査を円滑にします。
当日は許可条件の遵守と第三者分離の徹底、迅速な連絡体制で安全最優先の運用を心掛けてください。
準備と段取りを整えれば、道路環境でも安全かつ高品質な空撮が実現できます。

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